2020/09/26 11:06
このページのブログ、並びにnoteという僕が雑感を書いているブログに書いたベトナム ランドン省バオロクにある
Future Coffee Farnへの訪問記がかなりたくさんの方に興味を持って頂いてお読みいただいたようです。
アクセスデータを見てびっくりし、メッセージもたくさん頂きました。
実際にご購入を頂いたお客様からもお褒めの言葉を頂きました!!ありがとうございます!
僕は、Future Coffee Farmの農園主トイ・グエンさんを心から尊敬し憧れ
ベトナムのコーヒーチーム・実業家のゴットさん、Qグレーダーのホアさんたちにも
同様の想いを持っています。
さらにこの素晴らしいFINE ROBUSTAを見つけて日本に広めようと
独自にダイレクトトレーディングしている8coffeeオーナーのハチ店長も同様に
心から尊敬し、敬愛しています。
だから、このコーヒー豆をご購入いただいて、喜んで召し上がって頂けることは
僕自身なによりも喜びがあり、嬉しいことです。
2019年のベトナム訪問時には、何人かの日本人の仲間たちで伺いました。
農園を去る時、農園主トイさんから仲間たちにお土産のコーヒー豆が手渡されました。
でも、それは僕にはありませんでした。
トイさんは僕に、その理由を、
「あなたは、またここにコーヒー屋として、ここに戻ってくる人だから
あなたにはありませんよ」とあの優しい笑顔で伝えてくれました。
今そのときのことを思い出しても、涙腺が緩んでしまいます。
このときベトナムを訪問した頃には、僕にはコーヒー豆を販売できる確立した場所を失っていた時期でした。
なので、僕には少しの迷いがありました。コーヒー豆を販売し続けることについて。
迷いというか、少し踏ん切りのつかない部分がありました。
確立した場所を失っていた理由というのは、masuocafeには前身のお店があるのです。
東京・板橋の完全予約制 高級魚料理のお店です。
僕は、そこの料理長に請われ、そこで僕の焙煎するコーヒーを提供していました。
僕のコーヒー豆の自家焙煎販売のスタートの地点です。
そこのお客さんからの評判は上々で、その評判が多くのご新規のお客様が集めつつありました。
完全予約制そして原価率6割というほとんど利益が出ない経営状態の中で
決して経営がうまくいっている状態ではありませんでした。
でも、その店に可能性を感じていたし、頼まれたからには、どうにか店の状態を立て直してやろうと
僕は必死でした。
その店からの報酬はゼロです。コーヒー豆も僕からの無償提供でした。
他のアルバイトで生活費と焙煎士としての活動費を稼ぎながらの生活だったのです。
それでも、その店と、その店に集まる人が好きだったので、
どうにか立て直しができれば、そのときに負債は回収できると思っていました。
でも、そんなときに起きた店のオーナーと料理長の軋轢。
料理長は、その軋轢が深まった日に
「(オーナーが)気にくわねぇから今日で辞める」とその日で店は閉まりました。
僕としては、まさに青天の霹靂。
「今日で?」「この僕が抱えている大量のコーヒー豆の在庫はどうするの?」
お客さんが増えてきた頃だったので、数十キロのコーヒー生豆がストックしてあったのです。
僕は呆然を尽くしてしまいました。
「こんなにいい加減な無責任な人たちが世の中にいるんだ・・・」
僕は少なからずショックを受けました。
でも、そんな被害者ヅラをしていたって何も始まりません。
僕は自分でやっていこうと切り替えました。
転んでもただでは起きない!が僕のモットーです。
それにとてもありがたいことに、そのときに既に
僕からコーヒー豆を買ってくれていたお客様から
「どうかコーヒー豆の販売は個人で続けて欲しい」という申し出をいただいて
僕はコーヒー豆を販売し続けることができました。
その方達は、今でも継続してご購入頂いていますが、感謝してもしきれません。
その方達がいなかったら、僕の活動や、masuocafeの存在できませんでした。
必ずmasuocafeを大きく成長させて、必ずや恩返しをしたいと思っています。
僕が、コーヒーを語る時に、必ず”人のこと”を語るのは、こういう意味なんです。
無責任・不誠実は人を傷つける。人間関係を壊してしまうんです。
それはときに不可逆的なことです。
逆に、誠実・誠意があれば、人はこんなに豊かになれる。
豊かにしてもらえることができる。
僕もそんな人になりたいんです。
コーヒー豆を買ってくださった方から、「誠実さが伝わるコーヒー」とおっしゃって頂いて
本当に嬉しかったです。いたらないことばかりですが多くのお客様に支えられています。
そして、このFuture Coffee Farmを中心に集まる人たちに
僕は支えられ、時に鼓舞され、刺激を受け頑張ることが出来ているんです。
あのときのFuture Coffee Farmを去る時の
トイさんのあの笑顔と言葉が僕にスイッチを入れてくれました。
そして、僕は、新型コロナCovid-19が終息後、すぐにでもベトナムに行けるよう
日々頑張って焙煎をしているんです。すべてのモチベーションの素です。
このブログの最後に書き記したいと思います。
今、僕は東京・板橋のお店の”彼ら”に何のネガテイブな気持ちは持ち合わせていません。
むしろ、僕の焙煎士のスタート地点を提供してくれたことに心から感謝しています。
いつか”彼ら”にも僕のコーヒーを飲んでもらえたらいいなと思っていますよ。
だから、彼らとの出来事はネガティブな事ではありません。すべては通過地点なのですから。
僕がFuture Coffee Farmには、こんな想い入れがあるので、こんなにしつこく何度も書いちゃうのでした。
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