2020/08/15 08:28

こんにちは。


masuocafe コーヒー焙煎士 ますおかゆうすけです。

masuocafeを開設以来、Instagramに色々ご質問をお送り頂いたりしてめちゃくちゃ嬉しいです!
個々にお答えしているものもありますが、広く紹介したいなと思う回答についてはブログに書くようにしようかなと思います。

今回は、これからコーヒーを始めたいという方から
「ミルは買ったほうがいいんですか?」というご質問をいただきました。

回答としては「ぜひ!!」であります。

ただ、それについても色々あるので、ここからグダグダ(笑)書いていきたいと思います。

masuocafeの前身である店舗が、東京は板橋にあったときにもコーヒー豆を販売していました。
そのときは、僕はきっぱりと店頭では「挽きません」という態度で一貫してました。

店頭販売のときも、ご注文を受けてからの焙煎(受注焙煎)を実施していたので
どうしてもその”最高の状態”でご自宅にお持ち帰りいただきたかったのです。
「ミルも持ってないやつがうちのコーヒー飲む資格はねぇ」なんて意地悪してたわけじゃないんです(笑)

でも、あるときに方向転換しました。
その理由は、きちんとしたミルをお使いでない方がいて、そういうミルを使ってしまうと
せっかくのコーヒー豆が”台無し”になってしまうことがわかったからです。

”きちんとした”の意味は、コーヒー器具を作ることに特化している、あるいは慣れている業者さんが作ったものということです。

ときどき、通販などでミキサーのようなものでコーヒー豆も挽けます!みたいなのも見ますし
専門外の雑貨屋さんが見よう見まねで作っているミルもありますね。

たしかに、便利でおしゃれなんですが、ちょっと頂けないと思います。
そういうミルで挽いたコーヒーは美味しくないんです。

その理由は
①挽きムラができて、粉の大きさにバラつきがでる。
 これができてしまうと、味にも大きな影響があります。
②挽く過程で、器具が熱を持ってしまい、その熱によってコーヒーの風味が飛んでしまう。

この2つが”そういうミル”がダメな大きな理由です。

ですので、そういうミルをお持ちということなら、店頭できちんと挽いてからお持ち帰りいただいて
しかるべき期間で召しがっていただければいいいかなと思うようになった次第です。
現在masuocafeでも「粉タイプ」を選択できるようにしています。

「きちんとした器具」の一例をご紹介としてお見せします。
僕は自宅ではデロンギのデディカというシリーズの18段階で挽き目を変えられるものを使っています。

これはコーン式という熱を持ちにくい刃を搭載していて、香り、味へのダメージを最小限にしてあるものです。
18段階で挽き目を変えられるので、エスプレッソ、ドリップ、フレンチプレスで淹れ方を変えたい時に便利です。


また、海や山に出かけた際に使えるようにと手動のミルも持っています。
これがHarioのものです。



電動が手動どちらがいいのか?ということについては
僕はご家庭であれば電動がいいと思っています。
手動ですと力の入れ具合で、挽きムラの原因になってしまう場合があります。
また、どうしても力がいるので(浅煎りだと特に)、女性には大変な作業ですし
忙しい朝には不向きかもしれません。

ただ、僕の友達に多いですが、アウトドアで楽しみたいという方は手動のものがいいと思いますし
みなさんそのように楽しまれているようです。

ぜひ、ご検討してみてください!
他にオススメできるものもあるので、ご興味ある方やどれを買うか迷ったらお気軽にご質問をどうぞ!

余談ですけど、カフェやコーヒー豆屋さんで
「コーヒー豆お挽きしますか〜?」って聞かれますよね。僕もカフェ店員時代聞いてました。
でも、どのお店もあれ聞くのやめればミルを家庭に一台が当たり前になるからいいのになぁと思います。
コーヒー豆販売業の歴史の中で、初めて「コーヒー豆お挽きしますか〜?」と聞いた人は、
コーヒー史上最大の罪人ですね。あはは。

とはいえ、やはりきちんとしたミルをお買い求め頂いて、一家に一台コーヒーミルということをオススメしたいです。

やはり、召し上がる直前に挽くコーヒーと、粉でお買い求め頂いたコーヒーとでは味が違います。
もちろん、当店で粉でお買い求め頂いても、とても美味しく召し上がっていただけるという自負はあります。

ですが、やはり「最高の状態」で召し上がっていただきたいと思うからです。

コーヒー豆は、焙煎後、コーヒー豆の硬い表面の内側では、じっくりとした熟成が行われています。
焙煎後5日程度寝かせてから召し上がってくださいとお願いしているように、
特にその期間は濃密に凝縮された味わいが生成されています。

焙煎後5日間寝かせたコーヒー豆は、挽いた瞬間に”待ってました!"とばかりに弾けます。
歯磨き粉のCMでミントの香りが顔に吹き付ける演出をご覧になったことがあるかと思いますが
まさに、あんな感じに顔に新鮮な香りがまとわりつき優しく包んでくれます。

そして、味わいも深いのです。

焙煎後5日間から3週間程度は、そのようなプラスの変化がありますのでそれをぜひ味わっていただきたい。
もちろん粉タイプでもその変化は楽しんで頂けるんですけどね。

ですが、何度も書いてしまいますが「最高の状態」を楽しんでいただきたいという観点からのお話です。

これも何度も書いていることですが、コーヒー豆は「生鮮食品」です。
野菜や果物と同じで、鮮度が命です。

野菜なら果物なら、新鮮でみずみずしいものを選びたいですよね?
袋にパッケージングされたカット野菜は、便利ですがやはり風味やみずみずしさは劣りますし
なにより味気ないですよね。


コーヒーも同じなんです。
僕は、フレッシュで香り豊かで味わい深いコーヒーを召し上がって頂きたいと思っています。

masuocafeはCoffee for HOMEをサポートしていきたいと思います!
どうぞ、なにかにつけてご利用くださいませ!