2020/07/20 15:16

コーヒー豆の賞味期限について、お話したいと思います。

 

コーヒー豆は、かなりデリケートな食材です。

 

なぜかコーヒー豆は腐らない、あるいは腐りづらいと思っている方が多いのですが、コーヒー豆は生鮮食品です。腐るという表現が適切ではないにせよ、「劣化」は起こります。きちんとした保存方法でなければ、その劣化は急スピードで進みます。まるで冷凍庫から出した氷が、外の気温で一気に溶けて水に戻っていくかのごとく。

 

そのため、当店では、コーヒー豆の品質には特に意識を向けています。

賞味期限は、その焙煎日から「1ヶ月後」としています。

 

当店では「焼きたて」のコーヒー豆をご提供することをモットーにしています。

ご注文を受けてからすべてのコーヒー豆を、ご注文ごとにご注文の分量だけを焙煎することで“焼きたて”のコーヒーは美味しさの味わっていただきたいという想いがあるからです。

 

ただ!

 

この「焼きたて」という表現には、少し語弊があることをご説明しておかなければいなりません。

 

コーヒー豆は、焙煎直後は、実は美味しくありません。むしろ、まずいです。 



 

焙煎直後は、味が尖りがあり、少し苦味、舌の上にざらつきを感じるなど、コーヒー豆の本当の美味しさはその裏に隠れたままになっています。しかしながら、ただ隠れているわけではなく、その間、「本当の美味しさ」が熟成される期間となっています。硬くコーティングされた豆の内側では、アミノ酸や糖などの成分が活性化、熟成しているというわけです。

 

ですので、当店のコーヒー豆を美味しく召し上がって頂ける期間は、焙煎後5日後から3週間程度としてご提供しています。

その期間に召し上がっていただくのが、コーヒーの美味しさを楽しんでいただく最高の期間です。

 

焙煎後1ヶ月すぎたあとのコーヒー豆も、風味、香り、味ともに損なわれてしまい、本来の美味しさは保たれていません。

 

コーヒー豆は、保存食ではなく、生鮮食品です。

 

スーパーマーケットや量販店では、1年あるいはそれ以上の期限を設けているものもありますが、それはあくまで「飲めたらそれでいい」という前提があるのではないかと僕は思っています。いろんな化学的添加物を入れて、劣化を抑えていたり、保存食としての性能をもたせているものもあるのだと思いますが、コーヒー豆は「コーヒーノキ」から採れる植物です。間違っても工業製品ではありません。食料品は、人の口に入り、その人の身体を作り上げる元になるものそのものですから、そういう意味でもこの点にはこだわりたいと考えています。どんなものでも、新鮮なものは腐りますし、劣化します。僕たち人間も確実に老いていきます。それが自然の摂理ですよね。

 

かたいことを言うようですが、僕は自分が製造、販売しているものに関してはそういうことまでも大事にしたいと思っていますし、そういうことを大事にされる方にお買い求め頂きたいと思っています。「なんでもいい」なら他のお店をご利用ください。



 

ですので、コーヒー豆をご購入いただける際には、1ヶ月で飲みきれる量をお買い求めいただくことをオススメしています。

 

当店のオススメは、1杯あたり15gのお豆を使い、210mlのコーヒーが出来上がる分量をオススメしています。ですので、毎日1杯召し上がるとして、1ヶ月あたり400g~500g程度お買い求め頂くのが良いかと思います(お一人様あたり)。

 

賞味期限に関するご質問をよくお受けしますので、今回のブログを書きました。 ぜひ、ご参考いただければ幸いです!